<沖縄意見広告運動 2026年 新年挨拶>
ミサイル戦争で沖縄・日本を戦場にしないために
声を大きくあげて日中両国政府に平和実現の対話外交を求めよう!
全国世話人・伊波洋一(参議院議員)
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■ハイサイ、2026年を迎え新年のご挨拶を申し上げます。
昨年2025年は「戦後80年の特別広告」に皆様のご協力を戴き、賛同者総数15,847件を得て、沖縄意見広告運動として沖縄地元2紙(沖縄タイムス・琉球新報)及び東京新聞へ見開き2面の沖縄意見広告を実施することが出来ました。皆様の16年間のご協力とご支援に心から御礼申し上げます。発行予定の記録集「16年の歩み」については、事務局で編集作業を行なっております。
沖縄県民の辺野古新基地建設反対の取り組みは、1997年から始まり28年以上も続います。沖縄意見広告運動は、2010年5月15日に沖縄地元紙の琉球新報と沖縄タイムス、5月16日に全国紙の朝日新聞で「普天間基地は撤去、海兵隊は撤退を」の大見出しを掲げる沖縄・緊急意見広告として始まりました。賛同者総数は4,629件。2017年から見開き2ページ紙面になり、賛同者総数も1万5千件を超えました。沖縄意見広告は、沖縄県民の辺野古新基地建設反対運動を全国に伝えるとともに、辺野古新基地建設に反対し、在沖海兵隊の海外移転を訴え続けてきました。
辺野古新基地建設の状況
沖縄県名護市での辺野古新基地建設では沖縄防衛局が一昨年2024年12月28日に大浦湾側の海底に砂投入を開始し海底地盤改良工事に着手。翌1月29日に砂くいの打設作業を開始したが、昨年6月以降は地盤改良工事を半年近く中断し先月12月19日に再開。
11月末までの打ち込み数は約2900本しかなく、全体で7万1千本の砂杭に対して1年間での進捗率は5%で改良には20年以上かかる計算。沖縄防衛局の半年工事中断は「天候悪化」の理由でしたが、2025年は沖縄地方が一度も暴風域に入らず2000年以降初めて暴風警報の発令もない1年でした。中断前に海底軟弱地盤のボーリング調査が行われており、現在も調査結果が公開されていないことから困難な問題が明らかになった可能性があります。
総工事費も当初の3500億円以上から軟弱地盤が明らかになって2019年に9300億円になりました。しかし2006~24年度の支出額は累計約6,483億円に上り、9300億円を超えることは明らかです。沖縄県試算では2兆5500億円になると指摘しています。実現可能かも不確かなまま、巨額工事費が支出され続けることは財政民主主義からも問題です。
現状の辺野古新基地建設は軟弱地盤による建設工事の困難性と莫大な総工費において断念するべき時期に来ています。特に水面下90メートルまで続く広大な軟弱地盤は70メートルまでしか現在の工法では改良できず、完成しても震度1~3度で崩壊する可能性も指摘されています。不同沈下も続くので滑走路として不適になる可能性も高いのです。
在沖海兵隊のグアム移転
2005年の在日米軍基地再編協議では日本政府の財政負担(28億ドル)による海兵隊施設等の建設を含む在沖海兵隊のグアム移転が合意され、これまでに約3500億円の日本政府支出で司令部、隊舎など施設建設が行われ、海兵基地キャンブ・ブラズが新設されています。アンダーセン米空軍基地内には普天間飛行場の回転翼機とオスプレイ部隊のための格納庫や整備庫、駐機場も建設整備されており、在沖海兵隊部隊のグアム移転も24年12月から準備部隊の移転が始まったと公表されています。海兵隊は航空部隊と地上部隊が一体になって活動するので在沖海兵隊の大部分が移転することになります。
SACO合意の普天間基地全面返還
辺野古新基地建設は、1995年9月に起こった3米海兵隊員による少女誘拐暴行事件への沖縄県民の爆発的な怒りによって日米政府が沖縄施政権返還後も継続してきた沖縄への基地負担を解消するためのSACO合意として都市住宅地域にあり爆音被害と墜落の危険性を解消するため普天間飛行場を5年乃至7年以内に全面返還することを1996年12月のSACO最終報告で日米合意しました。そして代替施設建設を名護市東海岸地区で行うとしました。
すでにSACO合意から29年も経っているにも関わらず、「1日も早い普天間返還」をめざす取り組みとすることは日米両政府が沖縄県民の声を無視し危険性を放置し続けるものであり許せないことです。在沖海兵隊のグアム移転に合わせて閉鎖返還させなければなりません。
元旦の辺野古浜集会
辺野古のキヤンプ・シュワブではゲート前では、土砂搬入に抗議する座り込みが行われ、毎月第一土曜日には県民大行動として数百名が参加して関係団体が報告する新基地建設反対集会が開催されています。毎年1月1日には午前7時から辺野古浜に集って初日の出に合わせて辺野古の海にお祈りを奉げるとともに、沖縄の伝統古典音楽三線合奏と琉球舞踊の奉納を行なっています。今年も小雨の中、三百名近くが参加しました。稲嶺進(元名護市長) 代表から「SACO合意から30年目の今年まで県民全体で辺野古新基地建設に反対してきた。今年こそ新基地建設断念を勝ち取る年にしよう」との決意が語られました。国会議員や県議会議員の代表並びに寒い北風の大浦湾の海で連日抗議行動をしているカヌー隊代表等が挨拶し沖縄の海を破壊する埋立てに反対する決意を語りました。
日本の軍事大国化と自衛隊ミサイル基地建設の危険性
2012年末の総選挙で大勝し再登場した安倍政権は「戦争する国」にするために2014年7月に「集団的自衛権の行使」を閣議決定し、2015年に平和安全法制の名で〝戦争法制〟を立法。2016~22年度の6年計画で南西諸島の島々への陸自ミサイル基地建設を含む「南西シフト」を尖閣諸島防衛や南西諸島防衛を掲げて実行しました。これらは当初から米軍「台湾有事」戦略に沿うものであり、2022年12月16日に岸田内閣が閣議決定した「安保三文書と5年間で43兆円防衛費」による陸自・海自・空自への長射程攻撃ミサイルの実戦配備に向けた取り組みにも連動しています。
23~27年度5年間の防衛力整備計画では全国約300の自衛隊基地と港湾・航空施設を施設強靭化し各基地・施設では弾薬・誘導弾・装備類などの集積による継戦能力の強化も行われます。長射程ミサイルの配備は現・木原官房長官が23年9月に防衛大臣就任直後に前倒しされ、今年26年3月までに陸自ミサイル部隊へ配備され、同様にイージス艦へのトマホーク配備も前倒しされ26年3月までに開始されます。
一昨年の衆院選と昨年参院選で連続大敗して自公連立政権が少数与党となったことで石破自民党総裁が辞職して行われた総裁選挙では軍事力志向の強い高市さなえ新総裁が選出されました。平和憲法を重視する公明党は連立を離脱し、代わりに日本維新の会が多くの項目を含む連立政権合意書を締結し、軍備強化や憲法九条改正、旧姓使用法制化、医療保険制度や年金制度の在り方まで多岐に渡って高市政権を制約しながら閣内に入らず連立合意書で高市政権を縛っています。
日中両国は日中関係基本四文書に立ち戻って友好関係を再構築しよう
昨年10月21日に発足した高市新政権は20日足らずの11月7日に衆院予算委員会で高市首相が安全保障関連法の関係で台湾有事に触れて「戦艦を使い、武力の行使も伴うものであれば、存立危機事態になり得るケースだと考える」と答弁したことに中国政府が強く抗議して発言の撤回を求めましたが、高市首相は応じず、答弁は従来と変わりないと主張しています。日中関係は厳しい状況になっており、石破政権で関係改善の方向が見えていた懸案も解決が厳しくなっています。
昨年の新年あいさつでも詳述したように台湾有事の「日米共同作戦計画」について参議院の外交防衛委員会で24年12月17日と19日の2日間にわたり、当時の中谷防衛大臣と岩屋防衛大臣に質した際に、中谷防衛大臣(当時)が「我が国に対する武力攻撃に十分先立って住民の避難を実施することが重要として、国が積極的に支援を行なう。政府として山口県、九州に対して先島諸島の避難住民の受け入れを依頼した」と答弁し、先島が戦場になることを明らかにしました。内閣官房で行っている沖縄の先島5市町村の全住民の12万人の避難のことです。
岩屋外務大臣(当時)は「国際社会の平和と安定、繁栄のための外交活動や経済活動の蓄積を通じて危機を未然に防ぎ、平和で安定した国際環境を能動的に創出するための力強い外交を進めていく」と答えました。しかし、現在の政府は外交努力より日米共同演習や自衛隊合同演習などのミサイル戦争準備の方を頻繁に行っています。
新政権の方針ではミサイル大量生産の取り組みの方が優先されることになりかねず、ミサイル一発で戦争が起きる状況が迫っています。私たちは、このような危機的状況で起きた「台湾有事の存立危機事態」発言問題の危険性を認識して解決して行かなければなりません。
そのためには、日中国交回復時の1972年の日中共同声明と1978年の日中平和友好条約、1998年の友好協力パートナーシップの構築に関する日中共同声明、2008年の「戦略的互恵関係」の包括的推進に関する日中共同声明の日中関係基本四文書に基づいて日中関係を再構築していくことが求められています。
ミサイル戦争で沖縄・日本を戦場にしないために声を大きくあげて日中両国政府に平和実現の対話外交を求めよう。
<沖縄意見広告運動事務局からのお知らせ>
事務局よりのお知らせ
―記録本『16年の歩み』(全広告のCD付き)の発行の進捗状況について――
皆さま 新年となりました。今年もよろしくお願いします。
昨年秋に、記録集『沖縄意見広告16年の歩み』発行と、発行費用へのご賛同・ご寄付のお願いをしてまいりました。これに応えて、全国から、多くのご賛同・ご寄付をいただきました。
この場をおかりして、皆さまよりのご厚志に心よりお礼申し上げます。
記録集『沖縄意見広告16年の歩み』は、16年分の全広告(アメリカ広告含む)を収録したCD付きで、A4版の記録本として発行する計画で、昨秋より事務局で営為作成中です。
(注―CDに各期の全広告を収録し、広告に掲載した各期の全賛同者のお名前をご覧いただけるようになっています)
発行予定は、16年分の膨大な資料の整理に予想以上の時間がかかりましたので、新年4月上旬予定す。発行後に直ちに、発行費用のためにご支援ご寄付いただいた方に送付の予定です。
お待たせして申し訳けありませんが、どうぞ、よろしくお願いします。
2026年1月5日 沖縄意見広告運動・事務局
追記―
昨秋、ご案内いたしました記録集『16年の歩み』発行費用のためのご支援・ご寄付の御願いは、現在も継続中です。
(新年3月末日まで)
2000円以上ご寄付の方に記録集を送付いたします。
ご支援・ご寄付の振替口座
加入者名「沖縄意見広告運動」
口座番号 00100-9-265224